ミトコンドリアとは、1つ1つの細胞のなかに存在する小さな器官のことで、1つの細胞につき100~2,000個ほど存在するといわれています。ミトコンドリアは、有酸素運動や、持久力を必要とするときに使われる赤筋(遅筋)に多く含まれます。
今回はミトコンドリアの働きや、ミトコンドリアを活性化させるミトケアについて紹介します。
CONTENTS
・ミトコンドリアの働き
・ミトコンドリアと活性酸素
・ミトケアとは
・ミトケアを行うメリット
・ミトケア始めてみよう
ミトコンドリアの働き①エネルギーの産出
ミトコンドリアの最も大切な働きはエネルギーを産出することです。ミトコンドリアは細胞の活動に必要なエネルギーの90%を生産し、それぞれの細胞に供給すると言われています。
エネルギーを産出する方法としては、ATP(アデノシン三リン酸)という化合物をつくり、それを分解することによって行われます。
ミトコンドリアが産出するATPとは?
ATPは、分解することでエネルギーが放出されるため、エネルギーに交換できるお金のようなものだということができます。
そのため「生命のエネルギー通貨」とも呼ばれます。
ATPは生体内でエネルギーを利用したり保存したりする際に必ず使われる小さな分子であり、
・細胞の増殖
・筋肉の収縮
・植物の光合成
・菌類の呼吸および酵母菌の発酵などの代謝過程
にエネルギーを供給するためにすべての生物が使用する化合物です。
食物、細菌、かび、その他の微生物を含むすべての有機物(生物または生物の痕跡)にはATPが含まれています。
ミトコンドリアの働き②脂肪燃焼/糖代謝の活発化
ミトコンドリアは酸素を取り込みながら糖や脂肪を燃焼し、身体のエネルギーを産出する役目をもちます。
糖質はミトコンドリア以外の細胞基質でもエネルギーとして用いられますが、脂質に関してはミトコンドリアだけでしかエネルギーになりません。
つまりミトコンドリアは、脂肪をエネルギーに変える唯一の器官といえます。
ミトコンドリアの働き③アポトーシス
アポトーシスとは細胞の自然死のことです。
傷がついた細胞や不要になった細胞が進んで自滅することで身体を健全に保ちます。
ストレスなどの刺激により細胞が傷つくと、ミトコンドリア内にカルシウムイオンが流入し、細胞のアポトーシスが誘導されるのです。
ミトコンドリアと活性酸素
ミトコンドリアは、酸素を使って栄養素をエネルギーに変換する過程で活性酸素を発生させます。
活性酸素とは、体内に侵入してきた細菌・ウイルスなどの外敵をやっつける働きがある一方、大量に発生すると細胞そのものを傷付けて、病気や老化の原因となります。
体内には、酵素や抗酸化物質により過剰な活性酸素の産出抑制・除去を行なう仕組みが備わっているため、通常であれば活性酸素が過剰になることはありません。
しかし、生活習慣の乱れなどで活性酸素の除去が間に合わなくなり、活性酸素が過剰になると体に悪影響を及ぼしてしまいます。
活性酸素を減らすためには、適度な運動や十分な休養、禁酒/禁煙などが効果的と言われています。
ミトケアとは
ミトケアとは、簡単に言えば「ミトコンドリア」を「ケア」することです。「身体のエンジン」ともいえるミトコンドリアは私たちの身体に大きなエネルギーをもたらしています。
しかし、ミトコンドリアは年齢と共に数が減少し、質も低下してしまいます。
運動や食事方法、生活習慣によってミトコンドリアを増加/活性化させ、健康や痩せ体質につなげることが大切です。
この、ミトコンドリアを増加/活性化させる行動を「ミトケア」といいます。
ミトケアを行うメリット
ミトケアを行いミトコンドリアを活性化することで私たちの身体には様々なメリットがあります。代表例としては以下の5つです。
①免疫向上
②太りにくい身体
➂疲れにくい身体
④妊活
➄アンチエイジング
①免疫向上
ミトコンドリアは免疫機能に大きな役割を果たしています。
ウイルスや細菌などの異物が体内に入ってくると防御機能をもった細胞が複雑に関係しながら病原体を撃退し、体外へ排出しようとします。
このような身体の反応を「免疫」といい、免疫反応を担う細胞を「免疫細胞」と言います。
免疫細胞もミトコンドリアが生産するATPをエネルギーとして働くため、ミトコンドリアが十分に機能することで免疫細胞にエネルギーが供給され、免疫力が維持されます。
②太りにくい身体
先ほども触れましたがミトコンドリアは、脂肪を燃やし、エネルギーに変換する唯一の器官です。
そのためミトコンドリアが働けば働くだけ体脂肪の燃焼に繋がり、太りにくい体に繋がります。
③疲れにくい身体
ミトコンドリアでは身体に必要なエネルギーの90%を産出しています。
そのためミトコンドリアの量が多く、質が増えればエネルギー量が増加し、疲れにくさに繋がります。さらに、ミトコンドリアが増え、それによりエネルギー産出量が増えることで、体温が一気に上昇します。その後一気に下がることで熟睡でき、疲れにくい体になるのです。
④妊活
卵子には、通常の体内細胞の約100倍以上にあたる10万〜20万個のミトコンドリアが存在しており、ミトコンドリアの生成するエネルギーによって卵子成熟〜受精〜胚発育〜着床〜胎児成長することができます。
ミトコンドリアは卵子の質と大きく関係しており、ミトコンドリアの働きが弱まることで卵子の働きも弱ってしまいます。
そのためミトコンドリアを活性化させることで卵子の質はあがり、妊活に繋がると考えられます。
➄アンチエイジング
ミトコンドリアが活性化すると線維芽細胞という細胞が活発になり、肌のハリや弾力、潤いがアップすると言われています。
肌のハリや弾力がアップすることはしわやたるみなどの改善につながるため、ミトコンドリアを活性化させることはアンチエイジングへつながると言えます。
ミトケアを始めてみよう!
今までミトコンドリアに対して「昔、学校で習ったことあるなぁ…」くらいの認識だった方にも、すごさが伝わったのではないでしょうか?
ミトコンドリアを増加、活性化させることは私たちの身体に大きなメリットばかりなのです。
是非皆さんもできることからミトケアを始めてみましょう。
その際には別の記事も参考にしてみてくださいね◎
〜ミトケア編集部〜
私たちミトケア編集部は、「ミトケア」という体にあるエネルギー生産器官「ミトコンドリア」を「ケア」することにより、皆様の『今日より明日の自分を輝かせる』を目標に、無理なく理想の体質づくりに繋げる最新のミトケア情報をお届けします。